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東電のエリートの方々の運用マネジメント能力の低さを露呈した原発事故により、
全国の原発の再稼動問題が(今更感がとってもありますが)話題になっていますね。

 

議論になること自体は良いことですが、議論の中身はずいぶんと稚拙です。
推進派も、反対派も。

 

今更、「原発は安全か、危険か」だそうで・・・。

んなモン、「危険に決まってるだろ!! 今更何言ってんだ!」ってところですね。

 

多分中学生か高校生の頃だと思いますが、元素について学習しました。
(誰でも学びますが・・・)

ほうほう、ウランにプルトニウム、放射性同位体、半減期は・・・
2万年以上!?

有史以来5000年程度ですから、この先5000年でも1/8も減りません。
文明人類のタイムスパンで言えば、ほぼ「永久」と同義です。

外に漏れれば、永久に放射能を出し続ける、自然界には存在しないのに
人類が無理やり作り出した史上最低のゴミかぁ・・・
こりゃ、原子力発電には近づかないでおこう・・・
と、当時判断しました。

 

学校で習うその程度の知識で、原発の本質は十二分に把握できます。
だから、「今更感がパンパない」、と思っている訳です。

でも、「原発は安全だ」と言っていますよ、と寝言を言っているそこのアナタ!
原発(でも何でも良いですが)のように、
「人が作り出したシステム」の本質を思いっきり誤解してます。

 

「原発が事故を起こす確率は何パーセントですか?」
と聞かれたら、その答えは
「100%」
なんです。

 

この質問、前提条件が一つ抜けているんですね。
「稼動から何年以内に」
という、タイムスパンの設定です。

タイムスパンを非常に長く取れば、どのようなシステムであっても、
100%の確率で事故(障害)は起きます。

稼動から40年経って、事故が起きていないというのは、単なるラッキーと考えるのが本質です。

 

先日、原発関連のメーカーや学者などの業界関係者が、
「原発の寿命を40年とする根拠が無い、もっと延長しろ」
と声明を出していましたが、ただのアホですね。

原発の寿命が50年でも安全、という根拠も無いのに。
とっても非科学的、非論理的な主張です。

 

何度も言いますが、事故の起きる確率は100%です。
問題は、それがいつ起きるか、だけです。
10年でも、100年でも、「絶対安全」というものは存在しません。
(ちなみに原発の場合は、原子炉やその周辺の基幹部品が
放射能に汚染されているため、部品や設備の交換が殆どできません。
そんな「システム」は、原発だけでは無いでしょうかねぇ?)

 

つまり、事故が起きることを前提に、事故が起きたらどうするか、
を考えるのが、システムの運用の常識です。

ところが、外部に放出された放射性物質や放射線そのものを無力化する手段を
人類は持っていません。(技術も無いですし、そもそも理論的に無いですね)

 

100%事故が起きるのに、いざ起きたら汚染されるがまま、
ついでに言えば廃炉の手法すら確立されていない、そんなシロモノです。
間違いなく、人類が取り扱ってはいけないモノ、それが原子力発電です。
(「除染」って言っても、放射性物質がくっ付いたモノを、
右から左に動かすだけで、放射性物質を無くす訳では無いですから。)

 

そんな、中高生レベルの知識と、まともな本質把握能力さえあれば、
誰もが「100%危険!」と判断できるの、それが原子力発電というものです。

ま、「俺が死ぬまでは何とかなるよ、あとは知らネェ!」と心の底で思っている、
利権最優先の自民党や地元有力者や学者や官僚や産業界の方々が沢山いることも知っていますが・・・。

 

 

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