アレサンドロ流スタイリング:スタイル構築の基本 その2
09/20
みなさん、こんにちは。
アレサンドロ後藤です。
台風12号と15号、猛威を振るっていますね。
今までも大型台風による被害が幾つもありましたが、今回のように台風が停滞することで、降水量を大幅に増大させた水害というのも、あまり記憶にありません。しかも2個連続ですからね。
被災された方には心よりお見舞い申し上げます。
今回も前回に引き続き、私アレサンドロが、自分自身や、他の方々をスタイリングする際に基本としている考え方、セオリーをご紹介したいと思います。
皆さんのアイテム選びやコーディネイト、スタイル構築の際の参考になれば幸いです。
個別のアイテムは「良いモノか」ではなく、「良く見えるモノか」が重要:素材感、フィット感
前回お話した、全身のシルエット、カラーバランスで、ぱっと見のおしゃれ感、おしゃれの土台になる部分を固めることができるようになりました。
(“5mくらい離れたところから見たおしゃれ感”とでも言いましょうか。)
今回は、そこからもっと近づいて、1mくらいまで来たときに相手がおしゃれ感・素敵感を感じるための考え方・セオリーになります。
よく、雑誌等で言われるおしゃれのアドバイスには、「○○(アイテム名)を用いることで・・・」といった、個別のアイテムの形・デザイン・柄などがおしゃれのキーとなるように書かれています。
ですが、それをそのまま真似しても、“ちょっと変わった感じ”や、“おしゃれに関心がある感じ”には見えるかも知れませんが、“本当におしゃれを判っている感”を出すことは難しいと思います。
(特に、カジュアルが得意なスタイリストの方が、ドレスのアドバイスをしているケースなどでは、顕著かも知れませんね。)
また、ブランド物を身に着ければ良いかというと、必ずしもそうではありません。
(ブランド物は、年齢性別問わず、皆さん好きかも知れませんが。もちろん私もそれなりには好きです。)
ブランド物だとは言っても、所詮はファッションアイテム、当たりも多いですが、ハズレもそれなりに多いものです。
私アレサンドロがこだわるポイントは、「良いモノか」ではなく、「良く見えるモノか」です。
言い換えれば、1mくらいの距離であなたが身に着けたときに、そのアイテムが美しく・上品に見えるかどうか、です。
(単体での美しさだけでなく、他のアイテムと調和してより良く見えるか、も重要です。)
そのアイテムが美しく・綺麗・上品に見えるかどうかには、2つの考え方があります。
1つは、アイテム単体の素材感と、パターンや縫製が作り出すシルエットによるものです。
例えば同じ素材のシャツでも、見た目でシワっぽい、ゴワゴワして見える、逆にヨレて見えるものは安っぽく感じます。
また、襟や袖が綺麗な曲線を描いて体にフィットしているものは、上品・高級な印象を与えます。
(上品・高級なドレスアイテムは、基本に忠実なものが多いので、奇抜なデザインや変わった柄のものは、良い印象を与えることは難しいというのもありますね。)
もう1つは、あなたが身に着けて、美しく見えるかどうか、体にフィットし、あなたをより魅力的なスタイルに見せるかどうか、いわゆるサイジングです。
素材やシルエットが良いアイテムでも、サイズが合わなければ綺麗には見えません。
太っている(痩せている)ことを気にしている方が、より太って見える(痩せて見える)ようなサイズのアイテムを選んでしまうこともあります。
(誤解されている方が多いですが、体型の気になる部分をカバーしようと、その部分に大き目のサイズのアイテムを選んでしまうことがありますが、これは全くの逆効果です。いずれ機会を見つけて、ご説明したいと思います。)
アイテムの選択には、常に“予算”という悩ましい問題が付きまといます。
高いものには、「良く見えるモノ」が確率的に多いのは厳然たる事実ですが、全てのアイテムを高いものにするのではなく、ポイントを見つけてメリハリを持たせれば、比較的安価に綺麗で上品なスタイリングを構築することができます。
ここまでが、アレサンドロ流スタイル構築の基本になります。
実際には、皆さん一人ひとり、体型も個性も違いますので、ポイントとなるアイテムの選択や、より魅力的なスタイルに見せるサイジングには、より細かいセオリー・工夫があります。
今後はそういったものを機会に触れてご紹介していきたいと思います。