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caution!

先日、国会事故調の報告が出ました。
http://www.naiic.jp/

 

民間事故調とか、
http://rebuildjpn.org/

 

政府事故調とか、
http://icanps.go.jp/

 

事故調査委員会も色々。
報告書で取る政治的スタンスも色々。
(国会事故調は東電・官僚擁護、とか。)

 

まぁ、自分達のムラ・組織の利益擁護を、マスコミと一緒にやるのは昔からの日本のお家芸ですが、
「調査委員の殆どが学者と弁護士で占められている」
のはどういうことでしょう?

 

原発そのものや、被害補償、今後の施策オプションを語るならともかく、
「事故」の調査に学者や弁護士など何の役にも立ちません。
(肩書きが好きな日本の有権者はすぐに妄信してくれる、というのが最大のメリットですけど。)

 

今回は、原発という「システム」の事故、いわゆる障害です。
今回のポイントは3つ、

①運用マネジメントの軽視・大失敗
②リスク評価がいい加減で笑える
③技術(プラント)の質の低さ

です。重要度は上から順で。

 

原発学者と言えば③が判りそうな印象がありますが、まず知らないでしょう。
原発そのものの設計理論の話じゃなく、プラントの設計・施工の技術の話ですから。
(どこかの事故調には、プラントエンジニアリング会社のメンバーがいましたね。)

まあ②が判る学者は世の中にはいるでしょうが、委員会のメンバーには入ってませんね。

 

そんなことより、①を無視すんなよ!ってところです。

今回の最大の問題は、地震が発生してからの、マネジメント層の認識のユルさ、事態把握のレ ベルの低さ、判断の間違いが連続して起こっていることです。
要は、運用マネジメントがあまりにできていない、ただそれだけです。

運用など、プロジェクト全分野のマネジメントを本業にしている私からすれば、どの報告書もダメダメです。
(詳細な報告文は読んでません。要旨が根本的に本質からずれているので、読む価値は低いですから。)

 

地震の後、原発がヤバいです、という報道を目にしたとき、
「あぁ、これはメルトダウンだな。」
とつぶやいた記憶があります。

メルトダウンの確証がうんたらかんたら何ていうのはどうでも良いことです。
あの時点で、「メルトダウンを前提に対処しなければならない」ということは、
TVやネットからの情報だけで、充分に判断できます。

でも、それをしなかった。

 

事故調やマスコミ、自民党は、イラ管と民主党を叩くのにご執心ですが、本質から100%外れてます。それに乗っかる有権者もアホすぎですね。
政府は、市民の安全を確保する義務が(建前上)あるのですから、非常事態宣言を出してでも指揮権を確保するのは当たり前です。
権限が無いのに責任だけ押し付けられても困りますからね。

ただ、いち政治屋には国家の指導者としての資質が欠けていた、それだけのことです。

今回もっとも“やっちまった”のは、東電の経営層と原発のマネジメント層です。
例の所長さんなんて、ヘタをするとヒーロー扱いの記事を見かけますが、
イヤイヤ、彼、充分やらかしてますから!!

 

権限(本店を無視してベントできる)があるのに、事態の認識もその後の対応もできてませんからね。
彼が出来たのは、現場の状況がこれ以上悪化しないように「がんばった」だけです。
(まぁ、今回の関係者の中では一番「マシ」だったとは思いますが・・・)

 

東電の本店の経営層は終わってますね~。
普段ふんぞり返っているだけで、ロクなマネジメントをしたことが無いのがバレバレです。
東電には是非とも倒産して頂きたいですが、資本注入でお茶を濁すんだろう、ということも予測してます。

いやぁ、残念!!

原発関連はネタが豊富すぎるので、続きはまた今度!

 

 

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